4月20日:大韓航空機銃撃事件。凍結した湖上に胴体着陸!

1978年4月20日 - 大韓航空機銃撃事件。大韓航空機が誤ってソ連の領空を侵犯したため、ソ連防空軍機の攻撃を受ける。
大韓航空機銃撃事件

事件にあった大韓航空902便(機体記号 HL7429、ボーイング707-321B、金楊圭機長、乗客乗員113名)は、
フランス、パリのオルリー空港を離陸し、経由地であるアメリカ合衆国のアンカレッジ国際空港を経て
ソウルに向かう北周り定期便であった。
大韓航空902便の飛行ルート
<当初予定された飛行経路(青)と予想される誤った飛行経路(赤)>

パリからアンカレッジにかけては北極圏を経由することになっていたが、902便の使用機材であるボーイング707-321Bには、極地飛行における航法装置として有効で当時新鋭機を中心に導入が進んでいた慣性航法装置 (INS) が装備されておらず、磁針方位計も極地のため使用できず、北極圏でソ連領土にも近く地上航法施設も少なかったため、
航空士(航空機関士ではなく、太陽や恒星の位置から航路を観測する運航乗務員)により旧来行われていた、
太陽の位置で方位を決定する天測航法で飛行していた。
902便はアイスランド上空で、大気が不安定になるトラブルに遭遇し地上との交信ができなくなり、
さらにコンパスが故障した上に、航空士が誤った針路を指示した結果、
グリーンランド手前から航路を逸脱、4時間後にソ連領空へ侵入した。

機長は太陽の位置がおかしいことに気づいたが、そのとき902便はすでにソ連を領空侵犯し、
ソ連の北方艦隊が駐留しているコラ半島上空を南に(つまり内陸に向かって)飛行していた。
このため、ソ連防空軍のスホーイSu-15迎撃戦闘機2機に迎撃され、威嚇射撃を受けた。
Su-15

威嚇射撃を行った直後に、スホーイSu-15から発射された赤外線誘導式のR-98Tミサイル1発が、902便の左翼外側エンジン付近に命中し、主翼先端が吹き飛ばされた。

攻撃を受けた902便は、客室が破壊され与圧が失われつつあったこともあり、
巡航高度の3万5000フィートから5000フィートまで急降下した。
しかし、機体の制御がまだ可能だったために、
不時着できそうな場所を探す戦闘機の誘導のもとに低空飛行のまま2時間ほど飛行し、
現地時間の午後6時45分に、ムルマンスク郊外のケミ市にある凍結したイマンダラ湖に胴体着陸し、
氷上を滑り湖岸で停止した。

この銃撃により日本人と韓国人の乗客2名が死亡し、13名が重傷を負った。

ムルマンスク事件









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